映画「ロッキー」の感想
映画「ロッキー」を見た。85/100点
結構前に、シルベスター・スタローンの「ランボー」を見て、やっぱり名の通っている映画って面白いということに改めて気づかされ、自分の中で今度は「ロッキー」を見ようということになった。「ロッキー2」「ロッキー3」などの次回作はともかく、シリーズ作品の1だけは見て損はない。そんな基準でTSUTAYAでDVDを選んでいると、まだまだ見ていない名作があるということに気づく。それらの作品は追々見ていくこととしよう。
<あらすじ>
三流ボクサーロッキー・バルボアは本業のボクシングだけでは生活できず、借金の取り立て人を請け負いながら自堕落な生活に甘んじていた。センスはあるのにもかかわらず、そんな生活をしているロッキーにボクシングジムのトレーナにも追い出されてしまう。
そんなある日、ボクシングチャンピオンのアポロ・クリードの対戦相手として無名のロッキーが選ばれる。ロッキーはそこから過酷な練習をこなして、試合に臨むことになるが・・・
<感想>
面白い。
自堕落な人生に甘んじているロッキーが、試合で勝つという目標に向かって過酷な練習にも耐え抜く様は見ていて気持ちがいい。ラストの試合の場面では結末はどうなるのだろうと映画に惹きつけられる。ロッキーという人間は落ちぶれた人間であるとはいえ、(トレーナーに「負け犬の人生だよ!」と言われてしまうシーンはグッとくるものがある)まともに現実を生きている人間だって、夢なんて見ていられないという思いを抱くという意味で夢に破れた存在で、だからどうしたって夢へ向かって努力を始めるロッキーの姿に自分を重ねてしまうことになる。
この話はロッキーが幸運であるというところから始まるのがリアルでいい。チャンピオンと闘うというビッグチャンスが転がり込んできたからこその過酷な努力であって、これくらいのことがなければロッキーは決して自分を変える事はできないだろうと思わせるくらいの現実的な感覚がこの作品にはある。そこがいい。嘘がないから、現実を知ってひねくれたような人間ですら感動させるちからを持っている。
ロッキーはそもそも幸運だったがゆえに、この作品から努力する意味が感じられるとは思わないが、アメリカンドリームをテーマとした傑作映画だと思う。本当に面白かった。