宇宙のことが心配です

好きに色んなことを書きます。日記が中心です。本、映画、漫画、アニメなどで暇を潰す事が多いので、その手の感想も書くかもしれません。

映画「ゴンドラ」を見た

 

ゴンドラ

ゴンドラ

  • 上村佳子
Amazon

ネタバレ無し

 

自主映画。監督は伊藤智生。映画は、あんまり上手に公開されなかったようで、監督はこれにより借金を抱えることになった。現在は、AV監督をしているらしい。ただ、映画の評価は高くて、海外で賞も受賞している。

 

実際、見た感想としては、非常に良かった。自主映画というか予算のあまり充実していない映画らしい、独特な雰囲気があった。時々は、意味深で、どう解釈したらいいのかわからないところもあったが、個人的には、それらも面白く感じられた。実際、こういう予算の無さそうな映画、いわばB級映画は、時々、本当につまらない時がある。セリフは冗長、映像にもなんか力がない、神に関する哲学が延々語られる、などなど、そういうひどい映画はざらにある。しかし、この映画は、インディーズ音楽が、時にその荒っぽさも含めて魅力的に感じられるのと同じように、純粋な魅力があった。セリフの少ない静かな雰囲気も、ぼくは寧ろ好きだ。

 

「ねえ、大人になって、よかった?」とか「みんなが幸せになれるようにって、思ってたのさ。」とか、印象的なセリフがたくさんあった。ストーリーだけみたら、非常にシンプルで、劇的でも何でもないのだが、その何でもないことをとても、魅力的に描いていると思う。実際、ぼくは劇的なものよりも、こういう何気ない映画が、好きだ。北野武の「あの夏、一番静かな海。」とか、そういう映画も好きだ。