宇宙のことが心配です

好きに色んなことを書きます。日記が中心です。本、映画、漫画、アニメなどで暇を潰す事が多いので、その手の感想も書くかもしれません。

「シーシュポスの神話」を読んだ

 

ネタバレ無し

 

文章の意味が分からないことが多かった。主に、文学的な比喩表現が難解で、意味が分からなかった。ただ、分かるところだけをつなぎ合わせていくだけでも、カミュの言おうとしていることは感じることができる。ウィキペディアの解説も読めば、もっとわかるだろう。

 

この本は哲学書ではないと思う。哲学にしては、感情的で曖昧なところが多すぎる。どこかに書いてあったが、哲学的エッセイと言えばしっくりくる。ただ、個人的には、理性的であることを目指しながらも、感情的になってしまうというようなカミュの姿勢が人間くさくて、好きだ。「ペスト」を読んでも分かるが、カミュには、結構、熱いところがある。そこが、かっこいいと思ってしまう。

 

それに、カミュの言っていることには情が含まれていて、それ故に矛盾も含んでいるのだが、見方によっちゃあ、寧ろその方が正確だと言えなくもない。人間というのはどうしても感情があるものだから、それを考慮して話した方が実践的ともいえる。ぼくは、哲学の理論なんかを聞くと、いつも納得できない。複雑な世の中を理性だけで捉えようとすると、どうしても無理があるように見える。