宇宙のことが心配です

好きに色んなことを書きます。日記が中心です。本、映画、漫画、アニメなどで暇を潰す事が多いので、その手の感想も書くかもしれません。

自作詩「夕焼け」

西の方が焼けている

焼けているのが、西の方だ

西の方が焼けている

焼けているのが、西の方だ

 

カラスが飛び上がって、

枯れ木の高いところに留まって、

夕焼けを見送るかのようだ

今日の記憶を整理するかのようだ

 

まだ明るいというのに、

二匹の愚かな蛾が、

ひらひら舞いながら、

どこかへ遊びに出かけた

 

飛行機が水のような空を、

まっすぐ通り過ぎてゆく

あれはどこへゆくのだろう

さあ?どっかの美しい国だろう

 

あれの灯りが、この目まで届くとは

この大空を、木よりも高い空を飛ぶとは

それを俺が、ここから眺めているとは

一体、どんな計算が、間に入っているのだろう

 

俺はそんな風景を眺めながら、

さっきからベンチに転がっている

あんまり正直な気持ちでいたら、

ここから転げ落ちてしまいそうだ

 

鳥たちも、虫たちも、

あいつら、俺がこうして

身動きせずにいたら、

きっと襲ってくるぞ!

 

しかし、俺には、

こんな豊富な風景が、

一瞬、地獄にも思えたのだ

ああ!

 

気付けば、さっきのカラスは

二匹になって、枝に留まっていた

でも、すぐにまた、一匹が飛び去り、

一匹だけが、じっと枝に残った

 

夕焼けは、小さくなっていく

空は澄んだまま、光を落としていく

辺りは段々、寒くなってくる

俺はいつまで、ここにいるだろうか

 

夕焼けを眺めることがなければ、

あまり俯くべきじゃないということに、

きっと納得できないだろう

俺は、徐に、ベンチから起き上がった