宇宙のことが心配です

好きに色んなことを書きます。日記が中心です。本、映画、漫画、アニメなどで暇を潰す事が多いので、その手の感想も書くかもしれません。

自作詩

自作詩「氷結」

塀の上に、氷結の空き缶が置いてある。 あれは一体、誰がどうして置いたのだろう。 空き缶でも、頭より高いところにあれば、 風格が出て、拝んでも差し支えない気にもなる。 床に落ちてるものは何でも蔑まれがちだ。 でも、ゴミでも、それが高い所にあったら…

自作詩「おねむちゃん」

ぼく、おねむちゃん。 くもりぞらもくもく。 あめがぽつりぽつり。 ふとんのなかで、ゆうがたまで、 すうすうおひるねするの。 ゆめのなか。 ひげのへいたいやってきて、 ばんばんぴすとるうちまくる。 ぼくがわらうとへいたいは、 ひっくりかえっておかしを…

自作詩「春が来た」

春が来た。 川沿いの木に、白い花が咲いた。 空に雲が、風に私が、 仕事終わりに、街路を歩いた。 階段に座って、ふかしている 男のタバコの煙すら、春で、 踏切から電線まで、 自転車は勿論のこと、春であった。 私は、腰の曲がったお婆さんが、 コンビニの…

自作詩「行進」

ぴーひゃら、ぴーひゃら 笛の音、鳴らしながら、行進が過ぎてゆく。 たくさんの手や足や耳や口や目たち、 他にも色んな体の部位たちが、 みんなで、ぞろぞろ行進してゆく。 「どこへゆくんだい」 私は、口の一つに聞いてみる。 「地獄さ」 その口は答える。 …

自作詩「私は三歳になった」

人は、一年で一つ歳をとる。 本当にそう言えるだろうか。 子供は、一年で四つくらい、 歳を取る事もあるんじゃないだろうか。 大人は、一年で一つも、 歳を取らぬ事もあるんじゃないだろうか。 私は、今年、三歳になった。 二歳から三歳になるまで、 大変な…

自作詩「小学生ら」

細長い公園で、小学生らが遊んでいる。 男の子は、ドッジボールをしている。 女の子は、ベンチを囲んで、喋っている。 すぐそばにいながら、彼らは、 わざわざ別々に遊んでいる。 きっと、これが一番、良いのだろう。 そう思って、私は通り過ぎる。 男の子が…

自作詩「女がいない男など」

ああ 女がいない男など 男がいない女など ああ 女を知らぬ男など 男を知らぬ女など ああ 女を憎まぬ男など 男を憎まぬ女など ああ 女を愛さぬ男など 男を愛さぬ女など ああ 女を好かぬ男など 男を好かぬ女など ああ 女のいない男など 男のいない女など

自作詩「ぱっぱらぱあ」

ぱっぱらぱあ ぺっぽこぴい ぺっぽこぺっぽこ すっぽこなあ ぺえぺえ なぴてぽぴぴぴ し? ねつねつ ふ? せろせろり! いーそ ぱっぱらぱあ ぺっぽこぴい ぺっぽこぺっぽこ すっぽこなあ

自作詩「回転」

私は、新幹線より速く、回転する。 私は、カタツムリよりゆっくり、移動する。 人生は幻だ。 本物と違わない幻だ。 私は、他人の言葉よりも速く、回転する。 私は、自分の言葉よりもゆっくり、移動する。 人生は風景だ。 絶え間ない幾つもの風景だ。 私は、…

自作詩「幻の足」

道を歩いていると、地面のことを忘れる。 地面を忘れると、道は道でなくなる。 地面がなくて、どうして道があるだろうか。 地面がない道など、歩けやしない。 歩けるとしたら、幻の足じゃないと。 でも、幻の足は、一人で、どんどん先へ歩いていってしまう。…

自作詩「庭」

閑散とした庭には、しかし、 郵便受けや花や物干しなどがあった。 日が長くなった。 夕暮れ前の時間、空はまだ明るく、 風は少し冷たく、日は低く照らしていた。 庭には、父が、子供の時、 作った作品が、置いてあった。 そのそばには、祖母が、 手入れをす…

自作詩「この会話」

「私は幸せなのだろうか」 「幸せとも、そうでないとも言える。何にせよ、そこにいたんじゃあな」 「そこ?そことはどこですか?」 「そこはそこだよ。お前の立っている所だ」 「戦争は起きてるんでしょうか」 「起きてるとも、そうでないとも言える。何にせ…

自作詩「俺は何にもできない」

俺は何にもできない。 話すこともできず、 黙ることもできない。 俺は昔、子供だった。 鉄棒で遊んだこともある。 俺はやがて、老人になる。 風呂場で死にそうにもなるだろう。 俺は、子供でもなく、老人でもない。 でも、子供みたいな大人がいて、 老人みた…

自作詩「矛盾」

どいつもこいつも、 矛盾ばかりを抱えてる。 あいつはあんな矛盾 その隣はこんな矛盾 口を開けば矛盾 矛盾を突けば矛盾さ この世は矛盾に、 見張られている。 しかし、かと言って、 黙ってるわけにもいくまい。 黙ったら、大事な心の中までも、 矛盾の寒さは…

自作詩「テントの中で話そうよ」

テントの中で話そうよ もう日が暮れたよ 小さなオレンジの灯りをつけたら、 それだけでお互いが見えるだろう きっと、僕らの影は、周りをうろつく 獣たちには、化け物に見えるだろう もしも、獣たちの唸り声を聞いたら、 僕らは、少しだけ真面目な顔をして、…

自作詩「公園の幻影」

夕暮れ時、公園には 人々がまばらに集まっていた みんな、公園に、癒しを 求めてやってくるのだ 私は公園の周りを、ジョギングした ここにある自然が、人が 整備するものだとしても、 木々や鳥たちは、やはり、 私に癒やしを与えてくれた 一体、この公園のど…

自作詩「お茶とコーヒー」

俺は、誰もがそうであるように、 いつも地球の真ん中にいて、 毎日、困った困ったと、 歩き回っている ああ! 日が上り、日が沈む。 夜は、目をつむる。 そんな日々さ、それでも、 たくさんの時間の砂は、 あっという間に流れ去る。 そういうものだろ? 心の…

自作詩「思いやり」

怠惰と甘えによる、 驚くべき無知の中で、私は生きてきた。 今となってはの話だ。 いつだって、今となっては、ではないか。 しかし、私は、無知によって、生かされてもきた。 無知だから、ここまで来れたのかもしれないとも思う。 怠惰と甘えだけで、私はで…

自作詩「掃除屋」

ゴミを片付け、汚れを拭き、 お金を貰う人がいる それは、掃除屋です 生きてる限り、街は汚れる 生きてる限り、掃除は続けなくちゃいけない 山へ行ったら、海へ行ったら、 綺麗も汚いもない 人の住む街だから、汚いし、綺麗なのです 人は街を汚し、街を綺麗…

自作詩「男の遠い星」

男は地球にいながら、 遠い星で種を蒔いている 鍬を作り、鎌を作り、 畑を耕し、肥料を作り、 何から何まで手作りして、 毎日、一人で、種を蒔いている しかし、まだ一度も、 芽が出たことはない 男は種を怪しみつつも、 朝から晩まで、蒔くのだった そうさ …

自作詩「モーニングルーチン」

朝、俺は、 目覚ましを三回鳴らす 三回鳴らすから、 一回目と二回目じゃ、起きない 三回目の後も、少し粘る ベッドの崖にしがみついている このまま、また眠ってしまえば、 などと思っている また朝だ!そして、飯、電車ときて・・・ ああ、あの送電塔から …

自作詩「青空を見にゆこう」

青空を見ることがなく、 青空を見ることがないとは書ける 顔を上げたら、文字は書けない 弓矢と剣では、文字は書けない 青空を見ながら、 青空を見るとは書けない 私は、心の中の 青空を見ることにしよう そうして、青空を見ずに、 青空を見ると書いてみよう…

自作詩「猫と犬」

太陽が出たと思ったら、 月が出た 猫が向こうへ去ったと思ったら、 犬がこっちへ歩いてくる ところで、俺は、宇宙人捕獲用の 透明カプセルみたいなのの中で、 往来をゆく女たちを眺めている 水族館で魚を見るかのように 俺は女たちに欲情し、 性器を硬くした…

自作詩「鳩の町」

朝、駅へ向かう 俺だけじゃないぞ・・・ みんな、ぞろぞろと、 駅へ集まってくるじゃないか 駅にコントロール されるみたいに 頭にアンテナを 立てられたみたいに 毎日、 同じような道 同じような飯 飽きた、飽きたよ、俺は そうさ! 俺は機械人間、お前も?…

自作詩「夕焼け」

西の方が焼けている 焼けているのが、西の方だ 西の方が焼けている 焼けているのが、西の方だ カラスが飛び上がって、 枯れ木の高いところに留まって、 夕焼けを見送るかのようだ 今日の記憶を整理するかのようだ まだ明るいというのに、 二匹の愚かな蛾が、…

自作詩「疲れた時には」

疲れた時には、立ち止まるよ 王様が、歩けと命じても 親が、歩いてくれと頼んでも テレビが、歩くことに賢い理由をつけても 猫が、一瞥して、立ち去っても 疲れた時には、立ち止まるよ 疲れた時には、外へ出てみるよ 風を吸い込み、空の色になってみるよ そ…

自作詩「彼らの背中」

サラリーマンが歩いている 学生が歩いている 主婦が歩いている 老人が歩いている ありとあらゆる人が 私の前を歩いている 私は彼らの 背中ばかりを見て、育ってきた 彼らは振り向かないし、 私も振り向かない ありとあらゆる人が まっすぐに、重なりながら、…

自作詩「女子高生の後ろ姿」

目の前を制服の 女子高生が歩いている 白く、寒そうな膝裏が 本当の武器だというように スカートの下から 俺のことを見下ろしている 俺は性器を硬くして 女子高生を追い越しもせずに 冬の風になすがままに 性欲だけが、相手をなくして 雪の上で、虚しく踊る…

自作詩「ふと立ち止まって」

ふと立ち止まって ふと立ち止まって ふと立ち止まって 自分の人生は何て つまらないのだろうと思う でも、本当に、 そう思えたのなら 私はもっと長く 立ち止まっていられただろう ふと歩き出して ふと歩き出して ふと歩き出して 競争とは何と 残酷なのだと目…

自作詩「チョコレート」

チョコレートころころ 唾液で、徐に溶かしてゆく 炎で鉄を溶かすように チョコレートはやがて、 沁み入るように、私の中に消えていった 舌のざらざらに、苦みを残して その苦みだけが、 チョコレートと私の 交流だったのだ