2023-03-22 自作詩「春が来た」 自作詩 春が来た。 川沿いの木に、白い花が咲いた。 空に雲が、風に私が、 仕事終わりに、街路を歩いた。 階段に座って、ふかしている 男のタバコの煙すら、春で、 踏切から電線まで、 自転車は勿論のこと、春であった。 私は、腰の曲がったお婆さんが、 コンビニの店員に、ありがとさん と言って、それから、杖をつきながら、 ゆっくりと町を歩いてゆくのを見た。 私は、そのお婆さんを追い越し、 帰り道のいつもの坂へと折れた。