宇宙のことが心配です

好きに色んなことを書きます。日記が中心です。本、映画、漫画、アニメなどで暇を潰す事が多いので、その手の感想も書くかもしれません。

自作詩「思いやり」

怠惰と甘えによる、

驚くべき無知の中で、私は生きてきた。

今となってはの話だ。

いつだって、今となっては、ではないか。

 

しかし、私は、無知によって、生かされてもきた。

無知だから、ここまで来れたのかもしれないとも思う。

怠惰と甘えだけで、私はできてるわけでもない。

弱さを出したり、消したりする奇術には、もう飽き飽きしてる。

 

広さのない草原を前に、私はベンチに座っている。

そこには、無邪気な子供らが、疲れた大人らが、一緒に遊んでいる。

空には、都合のいい雲が、風が、ここには、

都合のいい事ばかりがある。勿論、絶望も都合がいい。

 

ベンチに座りながら、私は、自分が

ヒーローになれないことを、気に病んでいる。

バカな話だ。私は、自分が

ヒーローになれると、本気で思っているのだ。

 

風よ、吹け、吹け、私のバカに。

あの空も、雲も、子供らも、大人らも、

みんな、私を知らないではないか。

彼らは、幸福か疲れているかのどっちかなのだ。

 

ここから見える景色を、見ることはできる。

でも、私は、それらを何も知らない。

ただ、じっと、見ていることしかできない。

無知のままで、甘えと怠惰のままで。

 

私は、誰かを思いやりたい。

彼らの中の一人を、私は、思いやりたい。

その人について、何も知らなくても、

私は、一人の人を思いやりたい。

 

それが、私の怠惰を、少しの間、慰め、

そして、私を都合のいい絶望に染める。

私は、ベンチに転がり、海のような空を眺める。

それから、雲の向こう側へ、目を閉じる。