宇宙のことが心配です

好きに色んなことを書きます。日記が中心です。本、映画、漫画、アニメなどで暇を潰す事が多いので、その手の感想も書くかもしれません。

映画「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」を見た

ネタバレ無し・あらすじのみ

ネットで、町山さんがこの映画を紹介している動画を見て、この映画に興味が出た。町山さんによれば、監督のアレクサンダー・ペインは、小津安二郎に影響を受けている人らしい。この監督は、家族という主題に強く惹かれていて、どうしても小津安二郎へと回帰してしまうと言っていたらしい。そしてさらに、この監督は、一番、アメリカらしくない映画を撮る人らしい。普通のアメリカ映画が切り取るようなものとは違う部分にスポットライトを当てるらしい。

この映画は、何故か白黒映画だ。小津安二郎の映画のように白黒にしたのだろうかと思いつつ、ただ単に白黒にすることが演出なのかもしれないとも思う。個人的には、この白黒スタイルは好きだった。白黒の映像から、何か不思議な印象を感じた。言葉にするのは難しいが、少なくとも明るいものではなかった。かといって、暗いものでもなかった。なんというか、人生という感じだ。人の生死とか過去とか、友情とか孤独とか、そんなものを混ぜたような印象だ。

この映画は、独特で面白かった。唯、ユーモアがあまり分からなかった。あと、話も基本的には良い話って感じで、少し物足りなかった。別にいい話が嫌いってわけではないが、「東京物語」の徹底して現実的な描写と比べてしまうと、やっぱり小津安二郎の方がいいなと感じてしまう。僕は日本人だから、アメリカの家族の話には、少し馴染めないというのもあるかもしれない。唯、映画としては、本当に面白かった。良い映画だと思った。