宇宙のことが心配です

好きに色んなことを書きます。日記が中心です。本、映画、漫画、アニメなどで暇を潰す事が多いので、その手の感想も書くかもしれません。

自作詩「幻の足」

道を歩いていると、地面のことを忘れる。

地面を忘れると、道は道でなくなる。

地面がなくて、どうして道があるだろうか。

 

地面がない道など、歩けやしない。

歩けるとしたら、幻の足じゃないと。

でも、幻の足は、一人で、どんどん先へ歩いていってしまう。

 

地面を忘れるとは、地球を忘れることだ。

地面を忘れるとは、生きることを忘れることだ。

地面を思い出すためには、凸凹でないといけない。

歩きにくい所に来て、初めて、地面を思い出す。

 

道を外れても、地面はあるが、

地面を忘れたら、地面はない。

地面を思い出すために、凸凹でないといけない。

歩きにくい所へ、行かなくてははいけない。

 

しかし、どうして、わざわざ、歩きにくい所へ?

そう言って、幻の足が、私の先を歩いていく。

私は慌てて、それを追いかける。

幻の足と本物の足を合わせようとする。

 

しかし、それはできない。

幻と本物を合わせたかったら、追いかけてはいけない。

幻の足だって、本体を離れては生きられないのだから、

本体が動かなければ、戻ってくるに決まっている。

 

立ち止まることが大事だ。

凸凹には行けなくても、立ち止まれば、

地面のことも思い出せるではないか。

立ち止まって、幻の帰りを待つのだ。

 

帰ってこなければ、餓死するだけだ。

平らな道の上で、餓死するだけだ。

平らな道なら、すぐに清掃されて、

野原で死ぬより、清潔になるだろう。