宇宙のことが心配です

好きに色んなことを書きます。日記が中心です。本、映画、漫画、アニメなどで暇を潰す事が多いので、その手の感想も書くかもしれません。

シンジ君のことが少し理解できた

テレビで録画していた天国大魔境の第2話を見た。1話は見逃したが、漫画で読んだから、別に大丈夫だ。

アニメがきれいで、良かった。キャラクターの絵は原作に忠実だ。風景も良いと思う。

これからも見ようと思う。

 

しかし、それはさておいて、私は昔、エヴァを見たことがある。アニメと映画を少し。正直言うと、絵とかアニメーションがすごいのは感じられたが、話はどうにも難しかった。

アスカや綾波などのキャラはさておいても、主役であるシンジ君のことが理解できなかったので、ことあるごとに彼について考えてみたりもしたのだが、一向に分からなかった。

しかしこの頃、それがふと分かった気がしたのだ。「逃げちゃダメだ」というセリフの意味が分かってきた気がするのだ。

つまり、シンジ君は性格的に自分の中に分厚い壁をどうしても作ってしまい、それは打ち破らずには生きられないという類の壁なのだろう。そしてその壁を打ち破るということが、何でかは分からないが、彼の中では、エヴァに乗るということに繋がっているのだろう。

だから、エヴァから降りれば、自分が精神的に生きられないことに直面絶望するし、しかしその苦しみによって、またエヴァに乗り込んだとしても、今度は生々しい痛みに引き裂かれ、苦しむ訳である。シンジ君にとっては、エヴァに乗るも地獄、乗らぬも地獄なのだろう。

今まであれこれと考えてもきたが、こういうことに思い至ってみれば、これはそんなに考えるまでもないことだった。シンジ君的な苦しみは結構ありふれているだろう。これは、漫画とかによくある勇気や根性とは違っていて、普通に何らかの病みである。勇気や根性は少なくとも健全な精神がベースだ。シンジ君の場合は、もはや勇気とかそんな見栄えのよいものではない。しかしだからこそ、ある意味では勇気とかよりもありふれているかもしれない。シンジ君を見て苛立ったりする人は、映画からそれが伝わってないか、健全な精神の持ち主だろう。

しかしそれにしても、何で私はこんなにもシンジ君について、訳がわからないという思いを抱えなくてはいけなかったか。これはもう、単にシンジ君の苦しみがよくわからない話になっているからだと思う。話が悪い。

普通に見てると、シンジ君が、逃げちゃダメだとか言ってる意味がわからない。エヴァに乗るのは別に強制されてる訳でもないし、命懸けなのだから恐怖で逃げてしまっても別に普通にも思える。それなのに、何で逃げちゃいけないと一人でずっと言ってるのかが分からない。そこにはシンジ君が抱える問題があり、つまり、エヴァに乗るということはシンジ君にとっては生きることに繋がっていて、乗らなければ乗らないでまた苦しむことになるという精神状況がわからない。

エヴァで敵と戦うという壮大な人類的、使命感的な話とあまりに個人的な精神の病みの話が、同次元で展開するのも混乱する。この話はあくまでも個人的なことが中心なのだから、結局は個人的な問題へと収束するのだろうが、しかし普通に見てると、エヴァで敵と戦うという全体的な話にも見える。この辺のごちゃごちゃで、余計にわかりにくい。

なんか色々書いたが、しかし要するに私が思うのは、シンジ君のことは少し分かった気がして

共感する想いもあるが、エヴァの話の方はそれでも永遠に分からないだろうということだ。とにかく、話がごちゃごちゃなのである。