宇宙のことが心配です

好きに色んなことを書きます。日記が中心です。本、映画、漫画、アニメなどで暇を潰す事が多いので、その手の感想も書くかもしれません。

本「12の遍歴の物語」の感想

「12の遍歴の物語」は、ガルシア・マルケスの短編集。この前、同作者の「百年の孤独」を読んで、あんまり面白くなかったので、やっぱりこの人の小説は短編の方が良いのではないかと思い、この本を読んでみようと思った。やる事もないが、ぼんやりしてるのも虚無感でしんどいというときに、ぐだぐだと読んでいった。ところが、始めはぐだぐだ読んでくのだが、段々面白くなってくるから、すごい。話にどんな背景があって書かれてるのかとかそんなことは、正直よくわからないのだが、語り口が心地よくて、引き込まれてしまう。淡々と書かれていて、独特な語りなのだが、何でか良いなと思ってしまう。単純に文章が上手いということだろうか。

始めに作者の言葉があり、この作品のタイトルの所以、何故遍歴なのか?について、説明がある。それで、12個の話がある。一番最初の話は、よく分からなかった。大統領が亡命してきて・・みたいな話なのだが、馴染みがなさ過ぎて、どういうことか分からなかった。他の話はついていけた。何でこういう物語を書いたのだろうかということまで、想像できたのは、光の水という短い話だけだ。それ以外は何でこんな話なんだろうかという疑問は残ったままだ。でも、話は不思議と面白かったので、また別の小説も読んでみたいと思う。