宇宙のことが心配です

好きに色んなことを書きます。日記が中心です。本、映画、漫画、アニメなどで暇を潰す事が多いので、その手の感想も書くかもしれません。

映画「ザ・セル」の感想

映画「ザ・セル」を見た。90/100点。

<あらすじ>

女性が行方不明になり、死体で発見されるという事件が連続で起きていて、捜査が進められていた。また一人女性が行方不明になっている中で、ある日、犯人の男が逮捕されるが、その男は精神的に異常をきたしており、意識が無かった。そのため、捜査員は行方不明の女性の居場所を聞き出したいが、それができない。そこで、人の意識の中へ入り込むことができるという病院へ、犯人を担ぎ込むが・・・

<感想>

連続殺人が関わってくるだけあって、この映画にはショッキングな場面がけっこう出てきて、それは見ていてしんどかった。羊たちの沈黙みたいな気持ち悪さとでもいうか。拷問の場面とかもあって、こういうのはあまり趣味じゃないので、かなり嫌だった。

ただ、女性が監禁されていて、早く犯人から居場所を突き止めないといけないという緊迫感がなんだかんだ面白いので、気持ち悪いといって切り捨てることもできない。犯罪に関して考えさせる場面もあって、単純なエンターテイメントに留まらないのもよかった。

この犯人の男の意識に飛び込むことになるのは女性なのだが、この人はある意味、ヤバい人だ。人のために命がかけられるというようなそういうヒーロー的な凄さがある人で、ある意味で異質な人だ。映画の始めの方で、嫌というほどこの連続殺人犯の頭のおかしさを見せられた身としては、この男の頭の中へ飛び込むという話になった段階で、「それはやめたほうがいい」と思わざるを得ない。勿論、人命がかかっているというのがあって、飛び込むことになるのだが、それでもその勇気は凄いと思わざるをえない。このヒロイズムがまた映画の面白さにひと役買っていて、物語の救いにもなってると思う。

人間の意識の世界を表現する映像の方もかなり見応えがあった。人間の意識とか夢とかを映像にするというのは珍しくはないけど、この映画の映像は独特で面白いと思う。挑戦的な演出もあった。監督がインドと関わりがあると聞けば、なんか納得もできる。この監督の「ザ・フォール落下の王国」もどこかで見てみたいと思っている。