映画「未来世紀ブラジル」の感想
映画「未来世紀ブラジル」を見た。80/100点
<あらすじ>
厳しく統制された未来のどこかの国が舞台。書類の打ち間違いにより間違った人間が連行処刑されてから、サムという男の運命もおかしな方向へ。
<感想>
厳しく統制された社会ということだが、物語がブラックなギャグで進んでいくので、ディストピア的な恐ろしい感じはあんまり無かった。最後なんて、残虐な終わり方をしているというのに、どこか滑稽さもあって、全体的に妙な雰囲気だったので、変わった映画だなと思った。
正直、途中までは、あんま面白くないと思った。でも途中で、これ、ギャグなんだということがわかってきて、そうするとこの監督がやろうとしてることがなんとなく見えた気がして、そこからは面白かった。
人がロボットみたいに動くさまを見てると、チャップリンが連想で浮かんできた。どこか無声映画みたいにアクションが大げさに見える。チャップリンが好きなら、これも好きなんじゃないだろうか。ブラックユーモアの世界だ。
テリーギリアムの映画で、ドン・キホーテのやつがあるので、それが見たいと思っているのだが、どこにも置いてなくて、借りられないでいる。今回、未来世紀ブラジルを見て、この監督がドンキホーテをやるのは、納得できる気がした。どこか妄想めいていた。
万人受けしなさそうなので、カルトっぽいなとも思った。最初は「なんだこれ」となってしまうかもしれないが、慣れてくると面白いと感じられる気がする。まあ、決して悪くは無かった。