宇宙のことが心配です

好きに色んなことを書きます。日記が中心です。本、映画、漫画、アニメなどで暇を潰す事が多いので、その手の感想も書くかもしれません。

困りごと

自己顕示欲というのは、僕のように社交を恐れがちな人間にとっては、困りものだとたまに悩む。

三大欲求と言われる食欲と睡眠欲と性欲は、自己完結していても、まだ何とかなる。食事と睡眠は当然一人でこなせる。性欲は当然とは言わないが、それでも何とかなる。しかし、自己顕示欲はどう考えても、他人が存在しないと成立しない。

この欲求のために、最近は誰もが情報を発信することになるのだと思う。本屋に行って、色んなタイトルが並んでいるのを見ると、みんなこの欲求に突き動かされているのだなあと思う。

僕としても当然、この欲求を満たしたいところなのだが、他人から色々言われることを想うと嫌になり、結局我慢する方がいいという結論になる。そんな風にして、ずっと物足りない気分を味わっていると、この欲求をどうにかしたくなる。しかし、どうにもならないから、困ってしまう。

そもそも自己顕示欲は何なのだろう。食欲とか睡眠は生命活動のためだし、性欲は種の保存のためだろうから納得できるのだが、自己顕示欲はよく分からない。他者と関わるようにするためだろうか。他人より優位に立ちたいという競争心からだろうか。いずれにせよ生命維持には関わらないから、どうにかなるのだろうが、あんまり欲が湧いてくるときにはどうしたらいいものか。

まあ、考えても、よく分からない。とにかく困っているという話。結構、切実に。

「君に読む物語」を見た

なんか、特に見る気もないのに、惰性で見てしまった。

というのも、僕は「リトルダンサー」に感銘を受けて、同監督の「愛を読む人」を見たかったらしいのだ。タイトルが似ていたので、勘違いをしてしまった。でも、まあ、せっかく途中まで見たので、全部見た。

途中でオチがわかってしまったというのと、恋愛の様が結構普通だったというのとで、あんまり面白くなかった。特に何か刺激があるわけでもなく、何か最後にあるかと思ったら、予想通りのオチで終わってしまった。

恋愛好きなら多分、楽しめると思う。

僕はあんまり恋愛ものに興味がないので、まあ、こんな感想になってしまう。

床屋へゆく

1000円カットで髪を切った。

昔は、納得のいかない髪型にされてしまうことが多かった気がする。そして、それが結構な悩みだった気がする。

でも、最近はそんなことも無くなった。注文の仕方を心得たからか、1000円カットの技術が向上したからか、多分両方だろう。そんなことを思っていたのだが、この前床屋へ行ったら、納得のいかない髪型にされてしまった。久しぶりの煮え切らない感覚を味わった。ヘアスタイルが納得いかないと、鏡を見るたびに、その怒りが回復してくるから、厄介である。

だから、今回1000円カットへゆくのは、妙にドキドキした。店を変えようかと思いもしたが、たった一回の失敗でそれでは、何だか理不尽な気がしたので、同じ店へ。

結果、綺麗な髪型になった。僕としては、ちびまる子ちゃんみたいなおかっぱにならなければそれでいいのだ。あたしんちでユズヒコが同じようにおかっぱに髪を切られてしまうエピソードがあるのだが、髪切られてる間、ずっとそれを思い出してた。そんで、何故か笑いそうになった。自分が今まさにそうなってしまうかもしれないというのに。

でも、まあ、ほっとした。これで鏡を見るたびに起こる不快な気分ともおさらばだ。


夏目漱石 「道草」

読んだ。
夏目漱石の自伝的な作品らしい。
話は大して劇的じゃない。淡々と進む。途中で、結末がどうなるかすらも言及されてる。読む方はそこから唯、既知の結末までの過程を追っていくだけ。
でも、だからといって、面白くないわけでもない。共感できれば、面白い。共感できないとつまらないかもしれない。
テーマが、お金の貸し借りで浮かんでくる人間の嫌なところ。それと、奥さんとのうまくいかない夫婦関係。なので、ある程度枯れた人の方が面白いかもしれない。
最後の方にある「人間の運命は片付かないものだな」というセリフは名言だと思った。


映画「惑星ソラリス」の感想

点数:80/100

<あらすじ>

惑星ソラリスの不思議な現象を調査に来た主人公。宇宙ステーションの中で、昔死んだ妻が現れ・・・

<感想>

けっこう長い映画で、2回に分けて、みた。一気に見るのはしんどかった。というのも、静かな演出が続くので、途中で眠くて仕方がなかった。最初に驚いたのが、カメラがずっと車からの景色を撮っているシーンだ。車がトンネルを抜けて、街に入ってというその間、延々と景色を映してるだけ。ずいぶん長く撮るなあと思ってからも、まだまだそれが続いたので、驚いた。といってもただの風景映像とは違っていて、暗いトーンのあじのある映像ではあるから、全くつまらないとは言えないのだが・・・とにかく独特な映画だった。個人的には独特な映画は嫌いじゃない。映像には力が入っていて、良かった。SF映画なのに近代的な街など全く出なくて、田舎の普通の風景から始まる感じも異色で面白かった。でもどうにも眠くなってしまった。長いなと感じた。 結局、ソラリスってなんだったのか、イマイチピンとこない。それに、哲学的なセリフがあったりするが、それも小難しくて、とっつきにくい。意味深なだけという気もする。個人的には、あまり哲学的な探究心がないので、そういうところで退屈だった。


映画「メイズランナー」の感想

「メイズランナー」を見た。点数:85/100。

<あらすじ>

ある日、主人公がエレベーターみたいなもので地上に上がってくると、そこは高い壁に囲まれた閉鎖的な場所だった。そこには、主人公より早くにここに来たという別の人々がいて、共同体を作って、暮らしていた。主人公には記憶がなく、かろうじて自分の名前が思い出せた。他の人たちもみんな記憶が曖昧らしかった。

周囲を囲む高い壁は朝になると開き、夕方になると閉まるらしい。その間、壁の向こうにいくことはできる。壁の向こうは迷路になっており、ランナーと呼ばれる男たちが、走って地図を作っているという。壁が閉まる前にスタート地点に戻ってこれないと迷路に閉じ込められる。迷路には何かがいるらしく、閉じ込められた人間は間違いなく死ぬ。

主人公は命がけでもここから出るべきだと主張するが、そこで何年も生活してきたリーダー的な人物は、慎重になることを主張する。色々対立もあるが、ある日、主人公が、迷路の中に閉じ込められてしまい・・・

<感想>

あらすじは長くなったが、この映画には設定があるので、説明が必要だ。その設定が段々と明らかになっていくのが序盤の展開だ。ここはどこなのか、周りの人々は何者なのかという素朴な疑問から始まる。この辺りからすでに結構面白い。設定が色々ある映画ってその分、把握するのに面倒くさかったりするのだが、この映画ではそういうことがなく、むしろ答えが気になってしまった。

話を見ていて思い出したのは、映画「CUBE」だ。この映画も、閉じ込められた人間たちが命がけで脱出するという話。話としては近いような気がしたが、意外にもCUBEと同じじゃないかという感想は出てこなかった。普通に新しい話として見ることができた。

途中でアメリカのドラマっぽいという気もした。これ、迷宮から出ても、実は世界が終わってて、そこからまた話が始まって、延々と話が続くパターンじゃないかと思った。ダンガンロンパも浮かんできた。結果的に、この予想は当たらずも遠からずで、この映画は3まで続くようだ。2を見るかどうか悩んでしまうが、見ないんじゃないかという気がする。1だけでも十分面白かったし、これ以上新たな展開がある気もしない。

とにかく、単純に話が面白かった。新しい謎がどんどん出てきて、それが明かされていくのは爽快だった。息をのむアクションもあり、最後まで目が離せなかった。正直、途中で2回に分けて見ようかと思っていたのだが、一気に全部見れてしまった。それくらい面白かった。

映画「スパルタカス」の感想

スパルタカス」を見た。点数:85/100

<あらすじ>

紀元前のローマが舞台の話。奴隷制度に反発して戦いを挑んだスパルタカスという歴史上の人物が描かれる。

<感想>

ほぼ3時間の長い映画で、1回で見るだけの気力がなかったので、2回に分けて見た。

紀元前のローマがどんなものなのか全く分からないのだが、舞台の作り込みはすごくて、監督がキューブリックというのもあるし、けっこう調査をして再現しているのだろうと思った。主人公は一人だとはいえ、話は壮大なので、大勢の人間が出てきて、インパクトがあった。金がかかっているんだろうなと思った。

ただ、作り込みはすごいのだが、人工的な雰囲気があって、舞台を見ている印象が強かった。そういう意味では、あまり現実的で自然な雰囲気ではなかった。まあ舞台色の強い映画だと思えばどうにでもなることではある。

話は坦々と進んでいくが、個人的に感動的な場面がいくつかあった。

まず、スパルタカスが支配階級に対して戦いを起こそうと決心するまでの話が熱い。そもそも奴隷が集まって、支配階級に戦争を仕掛けても勝ち目はない。そういう絶望的な状況の中で、それでも戦いを挑むというのは、一種の狂気である。それゆえにスパルタカスは奴隷をまとめ上げて、戦いを挑むことになるのだが、その狂気というかヒロイズムに到達するまでの話が感動的だった。

第二に、スパルタカスが最後の戦いの前に、奴隷たちの前で演説をする場面。言葉の一つ一つが良かった。

第三の場面はラストシーン。物語が真実であるためには、こういうラストしかないかもしれない。

長い話だったが、物語的に山場があって面白かったのと、作り込みもすごかったので、見てよかったと思った。

映画「ニューシネマパラダイス」の感想

映画「ニューシネマパラダイス」を見たので、その感想。75/100点。

<あらすじ>

トトは、故郷を出てから30年の間、親とも連絡も取らず、一度も街へ帰っていなかった。ある日、トトは、アルフレードが死んだという知らせを聞く。トトはアルフレードとの記憶を思い出してゆく。

<感想>

以前に見ようとしたのだが、途中で集中力が切れて、見るのをやめてしまった映画。今度こそと思い、頑張って見てみた。

人がみんな優しく描かれていて、話も良い話なのだが、個人的には物足りない。なんというか、話に刺激があんまりないので、眠くなってしまう。

また、これは個人的なひねくれた感覚かもしれないが、良い話になるようにという作為的なものを感じてしまう。ドラマらしいくささとでもいうか、そんなものが感じられてしまい、ちょっと嫌だ。

なので、良い映画だなとは思いつつ、物足りない感じもあったので、トータルでは普通だった。

映画「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」の感想

前から気になってたので見た。80/100点。

<あらすじ>

人形使いを捕まえる。

<感想>

テレビアニメの方をちょっと見てたので、話が難しいのと世界観がどんなものかくらいは知っていた。ただ、それでも駆け引きや探り合いが難しくて、所々ハテナだった。そもそも言ってることがもはや日常会話っぽくない。借りたDVDに、日本語版なのに何故か字幕が付いてて、直すのもめんどくさくてそのまま見たのだが、これが案外役に立った。言ってることが微妙に違ってたりもしたのだが、文字にして見てると話についていく助けにはなった。

都会なんだけど妙にごちゃごちゃした下町があるような独特な街の風景は凄かったので、見入ってしまった。音楽も世界観に合ってて、良かった。

ラストのネットの世界にダイブするってどういうことなのかよく分からないが、絵が見応えあって、なんかかっこよかったので、面白かった。

映画「インセプション」の感想

映画「インセプション」を見たので、その感想。75/100点。

<あらすじ>

夢の中に飛び込んで、他人の脳味噌に考えを埋め込もうとする。それは危険なので、色々と頑張るという話。

<感想>

夢の中に飛び込んだりする話は、夢の中にいるときの映像の面白さが一つ見所だと思うが、それに関してはけっこうすごくて、楽しかった。

ただ、夢の世界に関して色々とルールがあって、それを把握するのが小難しくて面倒くさいし、そのルールで納得できないと思うところもあって、それで見終わった後もどうにも煮え切らない感覚が残った。自分の中でそういう煮え切らないことがけっこう浮かんできてしまって、あんまり話に納得ができないので、点数が低くなった。ルールを説明するためのシーンが多いのもちょっとたるい。

あと、これは難癖に近いが、俳優の個性が妙にバラバラでまとまりがない気がして、変な感じがした。ディカプリオが個性強すぎて、全然普通の人って感じがしないのも気になってしまった。

ただ、夢のルールを含めて、よく考えられてる話だとは思った。それだけはすごいと思った。

本「12の遍歴の物語」の感想

「12の遍歴の物語」は、ガルシア・マルケスの短編集。この前、同作者の「百年の孤独」を読んで、あんまり面白くなかったので、やっぱりこの人の小説は短編の方が良いのではないかと思い、この本を読んでみようと思った。やる事もないが、ぼんやりしてるのも虚無感でしんどいというときに、ぐだぐだと読んでいった。ところが、始めはぐだぐだ読んでくのだが、段々面白くなってくるから、すごい。話にどんな背景があって書かれてるのかとかそんなことは、正直よくわからないのだが、語り口が心地よくて、引き込まれてしまう。淡々と書かれていて、独特な語りなのだが、何でか良いなと思ってしまう。単純に文章が上手いということだろうか。

始めに作者の言葉があり、この作品のタイトルの所以、何故遍歴なのか?について、説明がある。それで、12個の話がある。一番最初の話は、よく分からなかった。大統領が亡命してきて・・みたいな話なのだが、馴染みがなさ過ぎて、どういうことか分からなかった。他の話はついていけた。何でこういう物語を書いたのだろうかということまで、想像できたのは、光の水という短い話だけだ。それ以外は何でこんな話なんだろうかという疑問は残ったままだ。でも、話は不思議と面白かったので、また別の小説も読んでみたいと思う。

映画「ザ・セル」の感想

映画「ザ・セル」を見た。90/100点。

<あらすじ>

女性が行方不明になり、死体で発見されるという事件が連続で起きていて、捜査が進められていた。また一人女性が行方不明になっている中で、ある日、犯人の男が逮捕されるが、その男は精神的に異常をきたしており、意識が無かった。そのため、捜査員は行方不明の女性の居場所を聞き出したいが、それができない。そこで、人の意識の中へ入り込むことができるという病院へ、犯人を担ぎ込むが・・・

<感想>

連続殺人が関わってくるだけあって、この映画にはショッキングな場面がけっこう出てきて、それは見ていてしんどかった。羊たちの沈黙みたいな気持ち悪さとでもいうか。拷問の場面とかもあって、こういうのはあまり趣味じゃないので、かなり嫌だった。

ただ、女性が監禁されていて、早く犯人から居場所を突き止めないといけないという緊迫感がなんだかんだ面白いので、気持ち悪いといって切り捨てることもできない。犯罪に関して考えさせる場面もあって、単純なエンターテイメントに留まらないのもよかった。

この犯人の男の意識に飛び込むことになるのは女性なのだが、この人はある意味、ヤバい人だ。人のために命がかけられるというようなそういうヒーロー的な凄さがある人で、ある意味で異質な人だ。映画の始めの方で、嫌というほどこの連続殺人犯の頭のおかしさを見せられた身としては、この男の頭の中へ飛び込むという話になった段階で、「それはやめたほうがいい」と思わざるを得ない。勿論、人命がかかっているというのがあって、飛び込むことになるのだが、それでもその勇気は凄いと思わざるをえない。このヒロイズムがまた映画の面白さにひと役買っていて、物語の救いにもなってると思う。

人間の意識の世界を表現する映像の方もかなり見応えがあった。人間の意識とか夢とかを映像にするというのは珍しくはないけど、この映画の映像は独特で面白いと思う。挑戦的な演出もあった。監督がインドと関わりがあると聞けば、なんか納得もできる。この監督の「ザ・フォール落下の王国」もどこかで見てみたいと思っている。

本「モモ」の感想

本「モモ」を読んだので、その感想を書こうと思う。読みやすい本だなあと思っていたら、途中で対象年齢が小学5,6年生以上と書いてあるのに気づいて、まあそうだろうと納得した。読みやすいせいで、つい流し読みで読んでしまったが、そんな読み方でも大体の話はわかって、楽しめる。

時間どろぼうが事件を引き起こす前と、事件を起こして大変なことになるあたりが一番面白くて、引き込まれたが、事件が解決するところはけっこうあっさり解決したので、期待がしぼんでしまった感じ。でもそれは児童小説らしさでもあったので、あんまり突っ込むのもヤボな気がする。ので、あんまり突っ込まない。

個人的には、単なる面白い物語に留まらず、現代人の抱える問題を時間という観点から描いてもいて、深みがあったので、楽しめた。不思議の国のアリスみたいな遊びがあるのも、良かった。なので、児童小説に大人が感じてしまうちょっと物足りない感じもあったが、それはそれとして、普通に良かった。

映画「アダプテーション」の感想

映画「アダプテーション」を見たので、その感想。80/100点

<あらすじ>

主人公チャーリーカウフマンは、ユリについて書かれた原作をもとに新たな脚本に取り組んでいるところだった。が、その原作がいわゆる映画的な要素に欠けるものだったので、脚本化に行き詰まってしまう。そんなこんなで、色々悩んだ末に・・・

<感想>

チャーリーカウフマンの映画が見たかったので見ただけなのだが、まあ、普通に面白かった。

映画は、脚本化に悩む現実の世界とその脚本が映画になった場合のイメージ映像とが交互に流れる形で進んでゆく。なので、始めは話が切り替わるせいで、よく分からなくなるけど、この段階で早くもチャーリーカウフマンっぽいなという感じ。

ラストになって、現実と頭の中の世界とがおかしなことになってくる。見た結果としては、面白かったのだが、同じチャーリーカウフマンの「脳内ニューヨーク」「エターナルサンシャイン」「マルコヴィッチの穴」に比べると、そこまでではなかった。というのも、この映画は、映画を作ることの苦悩に焦点をあてた映画であって、テーマがけっこう渋いと思う。他の映画はありふれた人間が主人公のドラマで感情移入もできるのだが、この映画はそういう意味であまり感じ入るものが無かった。だから、そこまででは無かったが、まあ、全体的コミカルで楽しめたので、面白くはあった。

映画「未来世紀ブラジル」の感想

映画「未来世紀ブラジル」を見た。80/100点

<あらすじ>

厳しく統制された未来のどこかの国が舞台。書類の打ち間違いにより間違った人間が連行処刑されてから、サムという男の運命もおかしな方向へ。

<感想>

厳しく統制された社会ということだが、物語がブラックなギャグで進んでいくので、ディストピア的な恐ろしい感じはあんまり無かった。最後なんて、残虐な終わり方をしているというのに、どこか滑稽さもあって、全体的に妙な雰囲気だったので、変わった映画だなと思った。

正直、途中までは、あんま面白くないと思った。でも途中で、これ、ギャグなんだということがわかってきて、そうするとこの監督がやろうとしてることがなんとなく見えた気がして、そこからは面白かった。

人がロボットみたいに動くさまを見てると、チャップリンが連想で浮かんできた。どこか無声映画みたいにアクションが大げさに見える。チャップリンが好きなら、これも好きなんじゃないだろうか。ブラックユーモアの世界だ。

テリーギリアムの映画で、ドン・キホーテのやつがあるので、それが見たいと思っているのだが、どこにも置いてなくて、借りられないでいる。今回、未来世紀ブラジルを見て、この監督がドンキホーテをやるのは、納得できる気がした。どこか妄想めいていた。

万人受けしなさそうなので、カルトっぽいなとも思った。最初は「なんだこれ」となってしまうかもしれないが、慣れてくると面白いと感じられる気がする。まあ、決して悪くは無かった。